動いた

『ゴー!ゴー!トレジャーハンティング』の製作作業が続く。


小道具準備や撮影スケジュール調整にロケハン、そしてボクのメインは絵コンテ執筆。


映像作品の場合、絵コンテがないと始まらない。


まだ半分ほどしか進んでないけど、とりあえず撮影には支障がない。
これでも過去の作品よりは早いペースなんだけどね。


頭の中にあるものを、次々と絵にしていく。
今回から少し書き方を変えてみたんだけど、かなり効率がいい。
順調だ。


そして今回書いていると、キャラクターが自然に動くようになってきた。

ようやくここまで来たな。

こうなってくると、かなり楽しい。


脚本通りに書いていても、


「あ、この場合ジロはこう動くな」
「キンタはこんな顔するな」
「じゃあタロは次はこうなるな」


と、頭で考えなくても、キャラクターたちに任せておけば進んでいくのだ。
そして脚本段階よりもキャラクターに動きが出てくる。


脚本では思いつかなかった細かい動きやシーンが追加され、魅力的な作品になっていく。


これも数作製作したおかげだね。


個々のキャラクターが固まってきている証拠だろう。


コメディ映画の場合、しかも『ゴー!ゴー!」のようにセリフがほとんどない作品の場合。
ちょっとした動きや間で、作品がガラッと変わってくる。


ここで右手をあげる時に笑顔じゃなく無表情だったから。


といったことで、印象が全然違う。
笑えるものも笑えなくなったり、その逆になったりする。


でもそれは頭でウンウン考えて決めるものではない。
このようにキャラクターが自由に動き出してくることによって生まれることが多いのだ。


絵コンテがこんな感じだから、これを見て演技するときはさらに要素が増すだろう。
動きが増えるという単純なことじゃなく、またキャラクターに新たな魅力が加わるということ。


そしてそれは現場で実際に本人が動かないと生まれないもの。


今度のジロ、タロ、キンタがどんな一面を見せてくれるのか…


監督の自分にもそれは分からない。


楽しみだ。